技術・技能講習
溶接技能スキルアップ講座 [半自動溶接編]
  • ここでは、実戦形式による半自動アーク溶接の正しい溶接機の扱い及び施工について、動画で解説します。

    半自動アーク溶接では、母材の前処理やトーチ送りなどの溶接技能等が溶接強度を決定することから、スキル中心の解説となります。
    以下、半自動アーク溶接に慣れ、気軽に日々の練習を積んでいただくため、車体整備に必要な溶接方法に絞り、テストピースによるトーチ送りの要領などを中心に解説していきます。

    テストピースで完璧にできない作業は実車では絶対にできませんし、ましてや溶接強度を確保することなど不可能です。先ずはテストピースによる基礎練習を馬鹿にせずに日々習練してください。
  • 1.全体概要
    車体整備における安心・安全な溶接をしていただくための前提条件、今確実な溶接が求められる時代背景、特に半自動アーク溶接の技能習得がなぜ必要なのかをご理解いただくことで、溶接品質・強度管理に対する意識を深めていただきます。
  • 2.適切な保護具を身に着ける
    危険な紫外線であるアーク光やヒュームガスを発生するアーク系溶接では、作業者は適切な安全保護具の着用が義務付けられています。
    総合的な「溶接関連の労働安全衛生」の詳細は別ページにてご確認ください。
  • 3.溶接機の準備
    正しく整備された溶接機でなくては正しい溶接を行うことはできません。
    溶接パラメータの設定だけでなく、それを制御するハードが整っていなくては溶接を操ることはできず、溶接品質を保つことは不可能です。
  • 4.軟鋼部位のプラグ溶接
    パネル交換時に一番多い軟鋼リアフェンダー等のプラグ溶接作業の練習です。
    一般的なプラグ手法としてのφ6プラグ穴径を安定して確実な溶接ができるようになるコツを身につけましょう。
  • 5.超高張力鋼板部位のプラグ溶接
    センターピラー・ロッカパネル等の部位では近年「超高張力鋼板」が使用され、溶接強度が最も求められる場所でもあります。
    強度確保のため、自動車メーカーによりφ10のプラグ穴径指定し、一般的なプラグ手法では確実な溶接は不可能です。
  • 6.突き合わせ溶接
    パネルの切り継ぎにおける「突き合わせ溶接」も、正しい作業方法により溶接強度を確保しなくてはなりません。
    特に昨今の極薄板の対応では溶接不良を起こしやすく、熱ひずみも顕著なため、より高度なテクニックが必要となります。
  • 7.実践編
    実車への適用では、パネルの組付け、母材の前処理などを的確に行うことで、テストピースに近い状態を作り出すことができ、安定した溶接品質と溶接強度を再現することができるのです。